root 2018 2 12
かつて、私が、UNIX系のOSを学んだ時に、
「root」というユーザー名は、
自分が管理者であっても、やたらと使わない、
極力使用しないと学びました。
書名 Bash on Ubuntu on Windows入門
著者 中島 能和 秀和システム
この本には、「root」というユーザー名について、
このように書いてあります。
システムを管理する権限を持ったユーザーが、
管理者ユーザーです。
スーパーユーザーとも言います。
Linuxでは、「root」というユーザー名が使われています。
rootユーザーは、システムの設定を変更したり、
システムの管理コマンドを実行したりすることができます。
rootユーザーは、Linuxシステム上で、
あらゆる動作が可能です。
システムを一気に破壊することすら可能です。
それだけ大きな権限を持っているので、
取り扱いは慎重にしなければなりません。
rootユーザーでの作業は、最小限にとどめることを心がけてください。
(引用、以上)
そういうわけで、自分が管理者であっても、
極力、「root」というユーザー名は使わないようにすべきです。
この本では、通常は、「sudo」というコマンドを使って、
一般ユーザーのままで管理者コマンドを実行するのが一般的ですと書いてあります。
さて、この本のタイトルには、「on」が多いと思ったでしょう。
「Windows」と「Ubuntu(Linux)」は、全く別のOSですが、
この本は、Windows上で動くUbuntuのBashというシェルについて解説した本です。
なにやら、やたらと横文字が多く、わかりにくいかと思いますが、
映画で、コンピューターのエンジニアが、
コンピューター画面の中で黒い窓を開いてコマンドを打ち込んでいるイメージでしょうか。
これを「CUI」と言います。
つまり、「Character User Interface」のことで、
コンピューターに対する命令(コマンド)を直接、文字で打ち込む方法です。
一方、「Windows」は、「GUI(Graphical User Interface)」となっています。
初心者のうちは、マウスを使った方がわかりやすいのですが、
上級者になると、マウスよりもコマンドを直接打ち込んだ方が早いので、
「CUI(Character User Interface)」の方が便利です。
Ubuntu ウブントゥ 2018 1 1
「Ubuntu」とは、アフリカのズールー語で、
「他者への思いやり」や「みんながあっての私」という意味だそうです。
ここでいう「Ubuntu」とは、
コンピューターのOS(オペレーティングシステム)である、
UNIX系OSの「Linux」のディストリビューション(Linuxのパッケージソフト)のことです。
UNIX(OS)→Linux(UNIX系OSのカーネル)→Ubuntu(Linuxのディストリビューション)
このディストリビューションには、
「Ubuntu」の精神をコンピューター業界やIT業界に届けたいという思いがあります。
なぜならば、「Ubuntu」の精神こそが、
オープンソース運動の核心にある共有と協力の精神を見事に表しているからです。
(ubuntu Japanese Teamのサイトから引用)
また、このサイトによれば、Ubuntuについて、このような説明があります。
「Ubuntu(ウブントゥ)」とは、
Ubuntuコミュニティ により開発されているオペレーティングシステムです。
ラップトップ、デスクトップ、そしてサーバーに利用することができます。
Ubuntuには、家庭・学校・職場で必要とされるワープロやメールソフトから、
サーバーソフトウェアやプログラミングツールまで、あらゆるソフトウェアが含まれています。
Ubuntuは現在、そして将来に渡って無償で提供されます。
ライセンス料を支払う必要はありません。
Ubuntuをダウンロードすれば、友達や家族と、
あるいは学校やビジネスに、完全に無料で利用できます。
(引用、以上)
それから、Ubuntuの「Code of Conduct(行動規範)」も掲載します。
他者を思いやれ
他者を尊重せよ
協力せよ
意見が合わないときは相談せよ
自信がないときは助けを求めよ
退任するときは慎重に
(引用、以上)
このような行動規範は、世界中のボランティアが集まって、
ソフトウェアを国際共同開発するには必要なことだと思います。
また、このような精神は、キリスト教精神に合致するでしょう。
みんなが、ボランティア精神に基づいて自由に協力することにより、
大規模なフリーソフトウェアを完成させていくということです。
これは、農耕民族の精神にも合致するかもしれません。
今でこそ、農業機械がありますが、
昔は、みんなで協力して農作業をしていました。
「Ubuntu」を使ってみたいと思った人は、
以下の雑誌が役に立つでしょう。
書名 日経Linux 2018 1
新しいUbuntu17.10完全ガイド
出版社 日経BP社